ミクニヤナイハラプロジェクト吉祥寺シアター公演

「 曖 昧 な 犬 」

2018322日(木) 325日(日) @吉祥寺シアター  ▶Access

なにが正しくて、なにが間違っているのか。
誰かの記憶か、いつかの夢か? 記憶が曖昧で、分からない。
この光のない小さな部屋の外に、本当に世界はあるのだろうか…。

ミクニヤナイハラプロジェクト最新作『曖昧な犬』は、2017年3月に大阪で初演を迎えた本作を、出演者を新たに作品に磨きをかけ上演します。 『ガドルフの百合』(作・宮沢賢治)に登場する“曖昧な犬”をタイトルとした本作は、何もかも“記録”することで薄れていく“記憶”、あらゆる境界線が曖昧になっていく社会、そして自分がいる世界から脱することのできない閉塞感を、光のない小さな部屋に閉じ込められた3人により描き出し、翻って小さな島国に住む私たちの生き様を照らし出します。

吉祥寺シアター・ミクニヤナイハラプロジェクト10周年記念公演『東京ノート』に続く第11作品目。ぜひご期待ください。


作・演出:矢内原 美邦

出演:石松太一、菊沢将憲、細谷貴宏


矢内原美邦インタビュー!


出演者インタビュー!


- TICKET

2018年1月8日(月・祝) 10:00より販売開始!

一般前売 3,500円  学生 2,800円(要学生証)  当日 3,800円 

アルテ友の会会員・武蔵野市民(在勤・在学可)3,150円(武蔵野文化事業団のみ取扱)


▶︎peatix(下記よりご希望の日時をクリックしてください)
※ 受付開始は上記開演の1時間前、開場は30分前
※全席自由(整理番号付)

 日付 開演時間
322日(木) ▶︎19:30 *終演後トークゲスト:行定勲氏
323日(金) ▶︎19:30 *終演後トークゲスト:宮沢章夫氏
324日(土)

▶︎14:00  *カンフェティ購入者 無料託児サービス対象回

▶︎18:00  *終演後トークゲスト:江本純子氏、羊屋白玉氏
3 25日(日) ▶︎14:00


★トークゲスト +トークゲストプロフィール
22日 (木) 19:30:行定勲氏(映画監督)
23日 (金) 19:30:宮沢章夫氏(劇作家、演出家、早稲田大学文学学術院教授、早稲田小劇場どらま館芸術監督)
24日 (土) 18:00:江本純子氏 (劇作家、演出家、俳優)、羊屋白玉氏 (演出家、劇作家、俳優)

 

▶︎カンフェティ
24日14時の回はカンフェティ購入者無料託児サービス対象回です →info


▶︎ローソンチケット
 Lコード:L30046
音声ガイダンス 24時間受付→ TEL 0570-084-003
オペレーター対応 10:00~20:00→ TEL 0570-000-407
ローソン・ミニストップ店頭Loppiでも直接販売


▶︎(公財)武蔵野文化事業団チケット予約
TEL 0422-54-2011

<お問い合わせ>
株式会社precog ▶︎MAIL

 



- story

記憶はつねに曖昧だ。
たくさんの経験をしてきたのに、全部忘れてしまったよ。
本当のところ、僕らはなにもわかってないんだ。
僕らはずっとここにいたよ。
この閉ざされた小さな部屋でずっと膝を抱えて過ごしてきたんだ。
もしこの部屋に窓があれば、きっときれいな空だろうね。

光のない小さな部屋で彼らは思い出していた。
こんなふうに世界と無縁で生きられるなんてしらなかったよ。
助けを呼んでも誰も来ない。
たしか昨日もこの部屋からどうやって脱出しようかとあれこれ手段を考えていたはずだ。

音もなく、光もなく、この部屋の外に本当に世界はあるのかな?
もしかしたら自分たちだけを残して、世界は終わってしまったんじゃないのかな?
そもそも僕らはいつからここにいる?
キミ誰?

記憶はつねに時間のあとをついてくるわけじゃない。
部屋のすみを通り過ぎていく光のない影を見送った夜、
知らない部屋で知らない顔の知らない言葉たちがつぶやきだす。

閉ざされた場所にいると様々な感覚が狂ってくるんだ。
いつかの記憶? 誰かの名前? 自分の存在?

ひとりじゃないか!
すべてが崩壊に向かう部屋でキミは笑った。

そろそろ時間だ。そのはずだ。
窓を開けよう。光に溢れた架空の窓を。
新しい世界だ。触れたことのない時間がゆっくりと動きだす。

 


 

- actor's profile

   
 菊沢将憲(きくざわ まさのり)

俳優・劇作家・演出家・ミュージシャン・映画監督。俳優として野田秀樹、西田シャトナー、小野寺修二、ノゾエ征爾、黒田育世、康本雅子、河瀨直美の舞台に出演。2003年に主演映画「815」 がバンクーバー国際映画祭にて審査員特別賞受賞。昨年はアヴィニョン演劇祭で初演されたアンジェリカ・リデルの舞台「¿ Qué haré yo con esta espada ?」に出演し、監督した映画「おーい、大石」が第38回ぴあフィルムフェスティバルに入選。矢内原作品にはニブロールも含めて3作目の出演となる。
▶︎web site
   石松太一(いしまつたいち)

埼玉県出身。フリー活動後、2010年から劇団青年団に所属。主な出演作は青年団「ソウル市民」「冒険王」「南島俘虜記」「さよならだけが人生か」。
またキム・ギドク監督「STOP」や「ヨコハマパラトリエンナーレ2017『不思議の森の大夜会』」などにも出演している。
ミクニヤナイハラプロジェクトには「東京ノート」に続き2回目の出演。
   細谷貴宏(ほそたにたかひろ)

1987年生まれ。大阪府出身。2010年度ENBUゼミナール演劇コース修了。
DULL-COLORED POP、アマヤドリ、ままごと、ワワフラミンゴ、贅沢貧乏、東京ELECTROCK STAIRS、スイッチ総研など、多様な形式の作品に俳優として参加。またソロプロジェクト「ばけもの」にて自身の作品を不定期的に制作している。
ミクニヤナイハラプロジェクトには「東京ノート」「桜の園」(中国公演)に続き、今作が3度目の出演。




- Mikuni Yanaihara Project Profile


ミクニヤナイハラプロジェクトとは

ダンサー、振付家でもある矢内原美邦が、2005年に「演劇作品」を制作することを目的に立ち上げたソロプロジェクト。圧倒的な情報量と運動量で知られる舞台では、劇画的にデフォルメされたキャラクターが、言葉と体をダンスするかのごとく高速回転させ、ドライブ感に溢れた魅力が生まれる。05年吉祥寺シアターこけら落とし公演として第1作目『3年2組』発表。10年に第5作目『前向き!タイモン』がシェクスピア・コンペにて優秀賞受賞、12年に第56回岸田國士戯曲賞を受賞。15年に『シーザーの戦略的な孤独』をタイ・バンコクで現地の俳優とともにリクリエーションし、Bangkok Theatre Festival 2015(バンコク/タイ)に参加。2016年には、フェスティバル/トーキョー14で上演した『桜の園』で烏鎮演劇祭(中国)に参加し、日本的でありながら前例のない身体表現と演出が評価され芸術祭評価委員による最高得点を獲得するなど、近年アジアからの熱い注目を浴びている。

矢内原 美邦 - Mikuni Yanaihara

振付家、演出家、劇作家。大学で舞踊学を専攻、在学中にNHK賞、特別賞など数々の賞を受賞。97年にニブロールを結成し、主宰を務める。日常の身ぶりをモチーフに現代の空虚さや危うさをドライに提示するその独特の振付けは国内外での評価も高く、身体と真正面から向き合っている数少ない振付家のひとりと言える。ラオコオン・フェスティバル(ハンブルグ)、The Kitchen(ニューヨーク)などの国内外のダンスフェスティバルに招聘され、05年にはソロ活動ミクニヤナイハラプロジェクトを始動し、劇作・演出も手がける。12年『前向き!タイモン』で「第56回岸田國士戯曲賞」受賞。07年「日本ダンスフォーラム賞優秀賞」受賞。12年「横浜市文化芸術奨励賞」受賞など。平成27年度文化庁文化交流使。▶blog ▶twitter

 


 

- staff

技術監督:鈴木 康郎

舞台監督:湯山 千景

映像・美術:高橋 啓祐

照明:南 香織(LICHT-ER)

絵:松木 崇

宣伝美術:石田 直久


協力:On Visual、近畿大学矢内原美邦研究室、SNOW Contemporary、青年団、ばけもの、レトル
特別協力:急な坂スタジオ
企画制作:precog
助成:芸術文化振興基金、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
主催:ミクニヤナイハラプロジェクト
共催:公益財団法人 武蔵野文化事業団

 


 

- Exhibition

『曖昧な犬』ギャラリー展示開催!

ミクニヤナイハラプロジェクト全公演のチラシデザインを手がけているデザイナー石田直久が、写真家・中島古英と、本作に関連する写真やテキストを公演期間中、吉祥寺シアター近辺のギャラリーにて展示を開催します。是非本公演と合わせてお立ち寄りください!

開催期間:2018年3月23日(金)~25日(日)

曖昧な犬  記録する「なんでもない風景について」
ギャラリー イロ 12:00~19:00 (最終日は18:00まで)
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-37-7-101

曖昧な犬  記録する「なんでもない日々について」
一日 (OLD/NEW SELECT BOOKSHOP) 12:00~20:30 (最終日は20:00まで)
〒182-0004 武蔵野市吉祥寺本町2-1-3 石上ビル1F